USELESS

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そういえば最近バンドって聴いてねえなって思って俺って何好きなんだっけとなり色々ききなおしてて、もう完全に2010年以降のアルバムでこれは外せないなってのがまったくなかったってのがアレ。ギリギリ、2010年のナショナルのハイヴァイオレットだけは名盤だと思う。近年のはダメかなあ。オールタイムで言うとヴェルベッツのバナナとかジョイ・ディビジョンとかテレビジョンとかは問答無用として、90年代はまあマニックスの聖書とかマンソンのメカニカルも好きですけどね、やっぱマイブラあとレディへのオケコンキッドアは勿論。問題は世紀またいでからで、俺やっぱ一番好きなんだよこの時期が。後追いだけど。ストロークスとかはわざわざ言及しないけど私の3大インディー名盤はインターポールのTurn on the bright lights, モデスト・マウスのグッドニュースフォーピーポー、それとウィルコのホテル。これだけは外せない。こいつら聴いてるとほんとああすげーあああきもちいいってなり浄福感がヤバい。神が降りてる。なぜこんなに良いんだ。自分ほんとアレルギー性音楽過敏症なのか知らんけどキモい音楽聴くとすぐウッとなるし分かるんだがそれがまったくない。無駄がなくて気兼ねがなくてどこまでも嘘がなくて重苦しくてそれでいて救いのなさに救いすら見出してしまうような感じ?何なんでしょうね。ほんと。別に同じバンドであっても一枚だけアルバムぶっ飛んだのだしてあとはあんまり、みたいなこともザラだしいや僕はけっこう昔は良かったって思うくちだけど2000年代前半あたりのこの3枚とそれ以降とはやっぱ何かが決定的に違ってきている。時代に屈するしかないようなもの?バンドじゃないけどボーズ・オブ・カナダもキャンプファイアからは聴けない。なんか駄目になっちまった。もう誰も戻れないのかもしれない。過去の遺産で食いつなぐしかないのか?うーん。もちろん2010年以降でも好きなのはたくさんある。けどずっと残りそうなのはあんまりない。聴いてた当時は好きだったインディー勢も、なんかけっきょく予定調和で冷めた。あーでもMelody's Echo Chamber、スフィアン・スティーヴンスは本物と思う、けどこの人らはバンドじゃないね。気兼ねなく音楽できる人はもう稀で、やっぱ私は、ネットとストリーミングが、音楽をある意味で殺したかもなと思ってる。この装置が台頭してから、時代を追うごとにオリジナルなきコピーが増えた。それっぽいけどなんでもない音楽。仮想の参照。あと良い感じの人が増えた。悪い意味でね。少なくとも自分が聴いててキモいなって感じるときに一番の理由はそれ。自分が、あるいは自分の作品が、無価値で役に立たないであることを恥じてはならないと思うけれど、自信を持った瞬間にすべて終わるし死ぬ。僕の好きだったバンドもラッパーでもたくさん死んでしまった。