USELESS

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DHロレンスはパンクな作家だ。俺はそう思う。今よんでるのは息子と恋人で、いやまだ読み終えてないけど、書き口が鬱屈としていて、それでいて高貴さがある。鬱屈した精神でもって、ギターをストレイトにストロークするような粗削りな速さがある。社会の暴力に揉まれながらも反抗していく精神というのかな、階級や社会的地位や見栄や建前に中指たてていく精神性が見え隠れするところはパンクだと感じる。ブコウスキーも好きつってったのもうなずける。ブクもやっぱパンクスだが、ただ毛色が違う。ブコウスキーがクラッシュならDHはピストルズだ。前者はポップな目線を持っているが、後者は貫徹さが結果的にポップに映る。DHロレンス読んでて嫌なところは、いや好きなんだけど、ときどきうんざりするのは、人生や物事に対してあまりにもシリアスになる人物が、なんか今の人間が読むにはヘビーすぎるというか。100年前の人間は今の人間ほど空虚ではなかったのかもしれない。人間のままごとをしている意識っていつの間にか思想として強く実感として時代とともに深まっていった。それがポストモダンなのって言えばそうかもしれんけど何周目の'ポスト'なのよって話。何周目のポストパンクなんだろうって思うのと一緒で。もはやポストなパンクという意味はないけどね。そういえばBlack Country New Loadのアルバム良かった。なんかいかにもお坊ちゃんお嬢ちゃんといった感じの人たちだけどそれが今のポストパンクを感じる。温かくて優しい暴力に少しずつ飼い殺しにされた若者って感じだ。リアルだって思ったね。