全てに退屈することが理想だ。ああ今日も結局は退屈だったと思って眠りにつくことが次の日の原動力になる。でもどうしても我々は退屈しのぎをうまくやってのけてしまうから全てってことはないんだよね。全てに退屈したら最後のお楽しみは何かってっと自殺なんだけどそこに行き着くまでが長い。退屈しのぎの芸術だの仕事だの恋愛だの文化だカルチャーだの思想だの学問だのそうした退屈しのぎで満ちている俺らの生活には本当の創造行為は存在しないだろう。楽しくてきゃっきゃやって脳みそをかっかさせているうちはなんだって素晴らしく見えるが次の日にはなんだこれクソじゃねーか死ねよクソがと思うようなにんげんこそが神性を獲得する。よって人間の至高性における代償は終わりのない退屈と絶望だ。それは究極の生を求める人間に対して課せられた磔刑のようなものだ。幸福のない世界に幸福があり、そして音楽のない世界においてダンスはある。いや全部ウソ